DMAT看護師のヨッシーのブログ

ER看護師でDMAT隊員副隊長を務めているヨッシーのブログです。DMATに関する情報、日々のDMATの業務、看護の技術について等、DMAT看護師に興味を持っている方に役立つ情報を発信していきます。

災害現場だけではない病院支援のDMAT

      2016/04/10

災害が起こればすぐに出場するDMAT。しかし災害現場だけではなくDMATの業務に病院支援というものがあります。どのような業務になるかというと被災地内の医療期間や施設などで医療支援を行う場合があります。

被災地内の医療機関や老人施設などは災害によって大きくその能力は失われてしまいます。またそこで働く方々も被災してしまい勤務先に参集できない状態になってしまうからです。

入院している方や入所されている方々はその場所でとどまっています。病院や施設のライフラインが存続していれば医療や介護を提供しないと命に関わる場合があります。DMATは医療行為ができる集団です。

被災地内の医療機関や施設などでどのようにして支援を行うかを説明させていただきます。

DMATが来ること自体が災害?

支援先の病院や施設などでは派手なユニフォームをまとった集団がぞろぞろと自分たちの職場にはいてくる様子を見てなんと思うでしょうか?DMAYがどのようなものかを知らない医療スタッフも存在します。「この人たちは何?どこから来たの?」と好奇な目で見られてしまうでしょう。

実際に訓練で被災した病院の情報を入手して情報を本部に伝達する訓練が行われました。訪れたのは実際の病院でしたがその訓練の責任者の方(看護部長でした)でさえ私たちDMATの存在は知りませんでした。

混乱する医療機関、疲労困憊になっている医療スタッフや介護スタッフ。そこに「今まで積み上げてきた訓練の成果を見せる時!」といき込んでいるDMAT。派遣先のところではたぶん厄介扱いされてしまうでしょう。

しかも「現場でのシステムやルールがわからないのにこの人たちを信頼してもいいのかな?」などと初期の段階において信頼関係は構築されないでしょう。しかも「なれないところで医療事故が起きてしまったら責任を取ることができるのだろうか?やはりお引き取り願おうか?」ということも起こりかねません。

これらが派遣先の医療機関で「DMATが来ること自体が災害」と言われる元なのです。ではどのようにして支援先にスムーズに受け入れられるか?支援業務を行うことができるか?をお伝えしたいと思います。

支援先でDMATが考慮すべきこと

「自分たちの技術を発揮してこの病院を助けてやろう!」という勇んだ気持ちで支援を行ってはいけません。どのような気持ちで臨まなければいけないかというと「「被災された方々のために病院職員のために」という謙虚な気持ちが重要です。

DMATの意欲が強すぎて病院職員とすれ違いや空回りしてしまい結果的に迷惑な集団と烙印を押されてしまいます。あくまでも謙虚さが潤滑油となっていくのです。

支援先に到着するまで

被災地のDMAT活動拠点本部に赴いたら本部に到着の報告をします。チーム編成、装備、移動手段など報告し指示を待ちます。

そこで支援先を指示され移動を開始します。不慣れな土地での移動は時間のロス被災地内なら地図と様相が変わっているかもしれません。安全なアクセスコースを選択しなければなりません。

万一迷ったことを考えて対策を練ってから派遣先に向かいます。私たちのDMATカーには最新のカーナビゲーションが装備されているので多分迷うことはないと思います。しかし交通事故や自傷事故には十分に留意しなけらばなりません。装備の点検も怠ってはいけません。

派遣先に到着してから活動そして撤収まで

派遣先に到着したらまず院内の責任者に到着の報告をします。やはり同じようにチーム編成、持参してきた装備そして院内に派遣元DMATがいれば同じように挨拶して病院責任者の指揮下に入ります。

病院の状態をEMISに情報を入力して本部に情報を伝達しなければなりません。派遣先で何が必要なのか?例えば新たなDMATの派遣、食料、水、ライフラインの状態、傷病者の受け入れ人数、現在入院している患者さんの状態、空床の数、手術ができるかどうかなどことかまかく入力して本部に送信し情報を共有していきます。

そしていよいよ活動開始です。病院幹部に隊員名簿を出して院内の災害本部があったら院内に周知してもらいます。医師は診療の支援、看護師は診療の補助業務や看護業務、重症者の搬送業務も支援します。

普段の行っている知識やスキル看護技術がいかに大切か?痛感する一瞬ですね。そして次から次へと訪れる患者さんにも対応していきます。そして救命に関わる活動を48時間全力で対応していきます。

文章にすると簡単に済んでしまいますが実際はもっと複雑で忙しいでしょう!でもそこは選ばれた少数精鋭のDMATです。謙虚に実力は発揮できると思います。

活動の終息めどがついたら撤収の準備を開始します。短い間とはいえ関わった方には挨拶は必ずします。DMATは超急性期の活動なので非常に短時間の活動時間になります。二次隊の派遣があったら申し送りを確実に行います。
もちろん本部にも撤収の伝達をしてから撤収します。

被災地内にはたくさんの医療機関や施設があります。支援業務もDMATの重要な使命です。日常の業務の延長ではなくあくまでも被災地支援としての業務です。しかしそれを行うには普段からの研鑽や業務の見直しなどを積んでいく必要があります。これからも看護師としてDMAT隊員として精進して行こうと強く心の中に刻んでいます。







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