DMAT看護師のヨッシーのブログ

ER看護師でDMAT隊員副隊長を務めているヨッシーのブログです。DMATに関する情報、日々のDMATの業務、看護の技術について等、DMAT看護師に興味を持っている方に役立つ情報を発信していきます。

広域災害救急医療情報システム(EMIS)について

      2016/09/15

広域災害救急医療情報システム(EMIS)

聞きなれない言葉だと思います。

このシステムはやはり阪神淡路大震災を契機とした災害医療体制のあり方に関する研究会の震災時における医療対策に関する緊急提言の元づき構築されています。EMIS:Emer-gency Medical Information System。その大文字をとって私たちはEMISと呼んでいます。

皆さんはパソコンやタブレットあるいはスマートホンをお持ちだと思います。検索エンジンで広域災害救急医療情報システム(以後EMISとさせていただきます)と検索してみてください。

簡単に誰にでも見ることができます。しかし関係者ログインというバナーがあり病院IDとパスワードが付与されていなければそこから先は入ることはできません。病院情報や私たちDMATが使用するページになるからです。

「情報を制すれば災害を制することができる」というほど災害時においても情報というものは非常に大切になってきます。

ではこの広域災害救急医療情報システム(EMIS)についてお話をさせていただきます。

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広域災害救急医療情報システム(EMIS)の目的、機能

まずこの機能を利用するにはインターネットの回線が必要です。インターネットを利用するからです。パソコンやタブレットあるいはスマートホンがあればそしてインターネットの回線があれば使用することができます。

もちろんですが一般の方々も見ることができます。一般の方々には各種の情報提供、例えば受診できる医療機関の案内などの案内機構が利用できます。関係機関に対しては機関コード、パスワードが付与されそれらがないと主な機能が使用ができなくなっています。

このEMISの目的はあらゆる情報を一つにまとめて情報を共有するのが目的です。そして多量の情報を一つにまとめて把握するということが目的になってきます。

その機能とは

  • 患者の受け入れ情報の集約や提供
  • 災害時における最新の医療資源の提供(医療機関、都道府県、消防など)
  • 災害発生時において超急性期状態での医療機関情報を即時に集約したり提供する
  • そしてDMAT指定医療機関から派遣されるDMATの活動状況の集約や提供

などが主な機能になってきます。

残念ながらその機能は膨大なものになってしまうので全部はお伝えできませんがDMATが実際に使用する主な機能をご紹介させていただきます。

DMAT登録者の管理

DMAT研修を無事に終えて資格を取得するとこのEMISに隊員情報が登録されます。氏名、生年月日、性別、所属する施設名、職種、顔写真、隊員登録番号などの基礎情報の他に携帯電話の番号やメールアドレスなども登録されます。個人情報が満載のデータが集積されます。

出動チーム登録

DMAT指定医療機関は派遣されるときにどんなチーム構成か携行できる資機材の内容を登録しなければなりません。

活動状況

活動状況のメニューでは災害の種別や派遣要請があった場合の派遣の可否、活動状況、参集拠点場所、参集拠点到着予定日時、被災地までの経路、活動場所、活動種別、活動場所到着予定日時、現在地などことかまかくこのEMISに入力します。

病院側がこのEMISに入力すべきこと

地震などの自然災害が発生した時に医療機関も被害を受けます。この被害状況の入力は非常に重要になってきます。

まずライフラインの状況です。電気は通じているか?水道やガスの状況は?次に建物の状態です。

倒壊しているのか?倒壊して診療はできないのか?入院患者の避難が必要か?診療が可能ならどのくらいの患者を収容できるのか?空床状況は?手術は可能なのか?重症者の受け入れの可否は?他の医療施設に転送しなければならない患者はどのくらいいるのか?など沢山の項目を瞬時にこのEMISに反映させなければなりません。

このEMISの入力がなければ実際に私たちDMATが赴いて状況を見に行くこともありこれも重要なミッションでもあります。その状態を即座にEMISに反映させます。

もしEMISが使えなければ別の手段で本部に一報いれなければなりません。携帯電話や衛星携帯電話、電子メールなどを使用します。最悪の場合は伝令として隊員が諫早に本部に戻り状態を伝えます。

EMISの重要性について

このEMISが使えるタブレットが私たちの医療機関では医事課に一台、ERに一台配置しています。平時は病院の患者受け入れ状態を救急隊に反映させたりDMATの訓練のお知らせが来たり連絡事項などが配信されます(まだありますが)。

DMATの養成研修でもこのEMISUの講義や入力の方法、実技そして最後はEMISの入力試験があります。パソコンが普通に使える方ならたいしたことはないと思いますが意外に私を含めてこのEMISの入力は慣れないとやや複雑でわかりにくいという印象があり苦手意識を持っている隊員も多いです。

しかし私たちが取り扱うこのEMISの情報入力はどんな小さな情報でも反映させなければなりません。何故ならその小さな情報ひとつでDMATの活動指針が変わってくるからです。ひいてはそれが一人でも多くの被災者の方々を助けることにつながるからです。

そのように思うと苦手意識をなくして災害に勝つための情報戦略をしっかり身につけることは重要だと再認識をしなければなりません。







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