DMAT看護師のヨッシーのブログ

ER看護師でDMAT隊員副隊長を務めているヨッシーのブログです。DMATに関する情報、日々のDMATの業務、看護の技術について等、DMAT看護師に興味を持っている方に役立つ情報を発信していきます。

プレホスピタルにおける医療活動 DMAT看護の役割について

   

プレホスピタルという言葉を聞いたことがあるでしょうか?

日本語にすると病院前救護という意味になります。これは主に救急隊が担うものです。

普段私たちが行っているのはインホスピタル。すなわち院内救護ということになります。

DMATの活動は主にプレホスピタルになることが多いです。災害現場などではプレホスピタルですね。災害現場などで点滴をしたり気管内挿管をしたり薬剤投与などDMATは医療活動ができる集団なので医師看護師が適切なプレホスピタルの医療救護がすることができます。

事故や災害などではたくさんの傷病者が発生します。一刻でも早く治療の優先順位を決め病院など施設の整ったところに運ばないと助かる命も助からなくなってしまいます。

そのため円滑で効率よく医療活動をするには3Tが重要だと言われています。最初のTはTriage(トリアージ)T次のTはTreatment(トリートメント 治療)最後のTはTransport(トランスポート 搬送)です。

1人でも多くの傷病者を救命するにはそれらは繰り返しになってしまいますが的確なトリアージを行うことが良い方法と言われています。このことを理解していないと災害時においては効果的な医療活動ができないとまで言われています。

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プレホスピタルケアとは

プレホスピタルをもう少し詳しくお話をさせていただきます。

病院前救護ということですが、どこが病院前救護かというと事故や災害が発生した現場から医療施設までを指します。プレホスピタルケアは多数の傷病者が警察や消防の救助隊によって救助された方々に応急処置を施し適切な医療施設へと搬送されるすなわち現場から医療施設間でまでの医療救護です。

救急医療は現場から始まっているというゆえんはこの意味からです。プレホスピタルケアは一般の市民(バイスタンダー)による地域医療、応急処置から医療の専門家による救命処置まで含まれます。

プレホスピタルケアの重要性とは

もし目の前で事故や災害が発生したり倒れている人を発見した時あなたならどうしますか?そんな現場活動をするのは救急隊が多いと思います。

でもどんな人でもその第一発見者、第一接触者になる可能性が高いのです。私も中年女性が乗った車が電柱に突っ込んでしまい(本当に歩道を歩いていたら50mくらい先で起こりました)救急隊が到着する前にプレホスピタルケアを行いました。

単独で歩行者や同乗者の巻き添えはなく車も激しく壊れましたがガソリン漏れによる炎上などもなく運転者を救護できたという経験があります。その時私はバイスタンダーであり救助者でもありました。医療の知識があればこそできたことでしたがそばにいて励ましたり手を握るだけでも立派な救護になりますよ。

安全の確保が大切

いくらDMATでも燃え盛る噴煙立ち込める火山に侵入したり津波が押し寄せている現場などへは助けに行きたくてもいけません。レスキュー隊員だってそんな現場に足を踏み入れることはできません。

何故なら救助者が要救助者になってしまっては元も子もないからです。現場活動は救助者自身の安全確保が第一となります。道路のど真ん中で人が倒れていたとしても車の往来が激しければ救助者がひかれてしまう可能性があります。そんな時は身の安全を確保しながら見守ってあげてください。決して救助者が危険を冒してはならないのが現場活動の鉄則です。

正確なトリアージ

現場での医療活動は出来ることは本当に限られてしまいます。緊急度や重症度を判定して治療や病院搬送の判断を行わなければなりません。それがトリアージです。

参考:DMATが行う治療と搬送、トリアージタグの記載等の災害現場での応急処置について

最低限の救命処置

病院では1人の救急患者に対して最大限の医療資源、最大限の人員を投入します。

しかし災害現場では限られた医療資源、限られた人員の中で救命をしなければなりません。止血や気道の確保など最低限できることを施し苦痛の軽減もしなければなりません。

できるだけ正確な情報を

情報を制するものは災害を制すとまで言われています。それだけ情報というものは重要視されます。

極端な例ですが救急搬送の依頼が救急隊からあり搬送人員が1人と依頼されたのに4人いたということを想定してみてください。そのうちの3人は重症だった。手遅れになる可能性は高いですよね(これは架空の例えです)。このように情報というものがいかに大切かがお分かりになると思います。

東日本大震災においても未曾有の大震災だったのであらゆる通信網が途絶えてしまい大混乱をしてしまったと聞いてます。もし手元に情報があったら伝達はできるだけ正確に伝達することが多くの傷病者に方々を救助救命する鍵となるのです。

適切な病院選定、迅速な搬送

手術が必要な傷病者を内科だけの病院に搬送するのは適切な病院選定、適切な搬送と言えるでしょうか?答えはノーですね。適切な医療機関を選定したけれど救急車やDrカーでも3時間の搬送時間がかかってしまう。これは迅速な搬送と言えるでしょうか?これも答えはノーです。

手術や適切な医療処置を施せば助けることができるゴールデンタイムを過ぎてしまいますね。それでは意味がなくなってしまいます。

私たちDMATが目指す事故や災害の最終目標とは

それは合併症を最小限にすること、社会復帰につなげることができる救命、そして防ぎ得た外傷死を0にすることです。このように平時でも災害時でも私たちが行うプレホスピタルケアはとても大切なのです。







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